大成丸(大誠丸)について

当山の境内地には大誠丸の慰霊碑があります。
輸送船・大誠丸は千島列島を出港後、昭和20年4月19日に、厚賀沖を航行中に米潜水艦の魚雷攻撃を受けて沈没しました。
当日は、雪がちらつく程の寒い中、厚賀の漁師町の皆様が海中に放り出された乗員の救出・看護に奔走したと言われています。
おかげで一命を取り留めた方も多かったものの、乗員約1400名のうち、死者・行方不明者は651人にのぼりました。
毎年4月19日には、当山の春の永代経法要と合わせて、大成丸戦没者の追弔法要を営んできました。
御遺族の方や生存者の方をはじめ、多くの方に毎年御焼香いただき法要をつとめてきましたが、近年は関係者の数も少なくなり、御遺族の高齢化も進みました。
それらを鑑みまして、今年の4月19日には70回忌法要をつとめて、この法要の一区切りとさせていただきました。

これはご遺族による手作りの模型です。
精巧な出来とまでは言えないと思いますが、大成丸の貴重な資料です。
普段は収蔵しており、年に1回のこの法要のときだけ、出しています。