慈光山弘専寺BLOG

北海道沙流郡日高町字厚賀町にある真宗高田派のお寺です

飾り香炉

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高田派では、平素は前卓に三具足(花瓶、香炉、燭台)を置きます。
香炉はお香を焚くための入れものですが、線香を入れる香炉の後ろに、別に「飾り香炉」というものを置きます。
上の写真にある「麒麟」が飾り香炉です。

お仏壇でも同様で、金仏壇に三具足が基本となります。
最近はモダンな仏壇(現代仏壇)のお宅が多くなり、仏具もそれに合わせたモダンなデザインのものを見かけます。

麒麟の飾り香炉があるお宅は少なくなりました。

霊獣と高田派

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高田派の仏具には霊獣が装飾されています

燭台(ローソク)には霊亀と鳳凰。
香炉(線香)には麒麟。
花瓶(花)には龍。

これら四つの瑞獣は、神話や伝説でこの世の動物達の長だと考えられています。
霊獣で装飾されているのが高田派の仏具の特徴でもあります。

また、お寺の本堂の荘厳にも、至る所にこれらの霊獣がいます。
高田派のお寺では、龍の欄間や龍の前卓などがよくあります。
写真の龍は拙寺の御本尊前卓です。

また法要で前卓に掛ける打敷にも、龍や鳳凰がよく見られます。
霊獣を仏具などに装飾しているのは、仏法讃嘆と正法護持のお心をあらわしています。





お盆参りの予定を立てています

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お盆参りの予定を立てています。
拙寺では、基本的に8月13日までに御門徒さんのお宅を順に回ってお参りします。
例年、札幌など遠方のお宅は7月20日から、地元は8月1日から伺っています。
8月13日から15日のお盆期間は、それぞれのお墓(納骨堂)にお参りしてくださいというのがうちの習慣です。


お盆の習慣は地域によって異なる

お盆は、ほとんどの地域では8月13日からの新暦で行われています。
ただ、一部は旧暦の7月にお盆を迎えているところがあります。
北海道でも函館などの道南地方では、旧暦の習慣が残っていると言われています。

また、お盆の行事も地域や宗旨によって異なります。


浄土真宗とお盆

私たち浄土真宗でもお盆は大切に考えますが、ほかのご宗旨ほど特別なことはしません。
お寺の本堂では、お盆の荘厳(飾り)をしますが、いたって質素なものです。
一通り掃除はしてお盆を迎えますが、平素と同様に、阿弥陀如来様に感謝申し上げ、いのちの尊さを再認識させていただく御縁ととらえています。

浄土真宗では阿弥陀如来様のはたらきによってお浄土という仏の国に、仏として生まれさせていただきます。
ゆえに、もう故人は救われているので、われわれが功徳を積むためとしての供養は必要ありません。

故人の魂を救うために供養するお盆ではなく、故人から受け継いたこのいのちとご縁の深さに思いをいたし、我が身を振り返るお盆にしていただければ、仏となられた故人様も喜ばれると思います。